<中国四国新人戦>
レース名:中国学生ヨット新人選手権大会兼中国・四国春季オープンヨットウイーク
日時 :2001年3月23日〜25日
場所 :岡山県牛窓ヨットハーバー■470級(参加艇数22)
大学名 BODY NO. スキッパー クルー 1R 2R 3R 4R 5R 6R 個人 団体 計 順位 計 順位 1 岡山 3384 松下 中條 藤原 9 11 14 10 ocs 7 74 10 185 1 2 3222 石田 保木 市川 8 3 7 4 7 8 37 1 3 2857 伊藤 藤原 森田 10 ocs 5 12 ocs 2 74 8 4 鳥取 3750 籾井 竹内 16 ocs 1 6 4 12 61 4 5 3406 吉井 馬場 13 9 8 16 10 19 75 11 6 徳島 3795 塩見 清水 川内 5 ocs 12 8 ocs 21 91 16 207 2 7 3355 森 家路 森田 12 8 4 9 15 13 61 5 8 3353 本庄 近藤 柳原 7 ocs 10 5 1 10 55 3 9 水産 4026 矢野 佐藤 14 10 16 14 11 18 83 12 297 3 10 3946 美里 山下 20 12 ocs 19 12 20 105 18 11 3947 高瀬 江口 竹内 18 14 ocs 20 13 22 109 19 12 山口 3230 小池 中野 3 4 13 11 5 15 51 2 13 松山 3214 門屋 岡崎 山谷 15 13 15 RET 6 14 85 13 14 2668 宇高 石野 11 6 6 13 ocs 5 64 7 15 愛媛 2903 上田 直井 19 ocs 3 15 ocs 6 88 14 16 香川 3446 松岡 石川 嶋村 17 7 ocs 17 8 17 88 15 17 香川医科 3733 田中 高橋 4 ocs 9 7 ocs 9 74 9 18 2884 谷本 黒住 6 2 ocs 3 14 16 63 6 19 水産 2734 杉本 柏村 21 15 17 18 9 11 91 17 20 岡山県連 1960 石合 森 2 5 2 2 3 3 17 21 岡大OB 4027 小林 北垣 脇山 DNS 2 1 91 22 三菱自工 3098 岩崎 与田 1 1 11 1 ocs 4 41
■スナイプ級(参加艇数 20)
大学名 | BODY NO. | スキッパー | クルー | 1R | 2R | 3R | 4R | 5R | 6R | 個人 | 団体 | ||||
計 | 順位 | 計 | 順位 | ||||||||||||
1 | 岡山 | 28579 | 笛吹 | 小林 | 澤口 | 4 | 3 | 6 | 2 | 4 | 3 | 22 | 1 | 147 | 1 |
2 | 28803 | 溜 | 岩田 | 松岡 | 3 | 2 | DNS | DNS | 3 | 4 | 54 | 6 | |||
3 | 26946 | 中井 | 田中 | 12 | 10 | 13 | 13 | 17 | 6 | 71 | 11 | ||||
4 | 鳥取 | 27482 | 川上 | 矢川 | 6 | 6 | 17 | 9 | 5 | 5 | 48 | 3 | 212 | 2 | |
5 | 28847 | 清水 | 岸川 | 18 | 18 | 16 | 17 | 13 | 18 | 100 | 17 | ||||
6 | 26733 | 小西 | 大坪 | 15 | 11 | 9 | 16 | 6 | 7 | 64 | 9 | ||||
7 | 徳島 | 27475 | 加堂 | 高木 | 大野 | 20 | 19 | 12 | 12 | 20 | 12 | 95 | 15 | 231 | 3 |
8 | 28431 | 中山 | 藤沢 | 伊原 | 8 | 13 | 7 | 5 | 8 | 8 | 49 | 4 | |||
9 | 27761 | 市川 | 小倉 | 武田 | 16 | 15 | 14 | 15 | 11 | 16 | 87 | 14 | |||
10 | 山口 | 28139 | 坂本 | 米村 | 9 | 16 | 10 | 7 | 7 | 14 | 63 | 8 | |||
11 | 山口 | 27504 | 佐藤 | 池本 | 17 | BPG | 19 | 18 | 16 | 20 | 111 | 18 | |||
12 | 松山 | 28321 | 麓 | 山内 | 11 | 9 | 18 | 8 | 19 | 13 | 78 | 12 | |||
13 | 松山 | 26865 | 渡辺 | 藤田 | 19 | 17 | 15 | 10 | 18 | 19 | 98 | 16 | |||
14 | 愛媛 | 27462 | 黒木 | 下井 | 5 | 4 | 3 | 3 | 10 | 9 | 34 | 2 | |||
15 | 愛媛 | 26889 | 宮本 | 小川 | 7 | 8 | 8 | 11 | 9 | 10 | 53 | 5 | |||
16 | 香川 | 27489 | 浜村 | 小西 | 10 | 12 | 4 | 6 | 12 | 15 | 59 | 7 | |||
17 | 香川医科 | 28507 | 山野 | 須藤 | 14 | 5 | 5 | 19 | 15 | 11 | 69 | 10 | |||
18 | 岡山 | 27638 | 千賀 | 田中 | 13 | 14 | 11 | 14 | 14 | 17 | 83 | 13 | |||
19 | 牛窓スナイプ学級 | 29637 | 川上 | 澤口 | DNS | 126 | |||||||||
20 | 松山OB | 29805 | 植木 | 本山 | 2 | 7 | 2 | 4 | 2 | 2 | 19 | ||||
21 | ワッカーNNC | 29429 | 安部 | 山近 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 6 |
■スナイプ(28431)自戦記 - Gonn -
〜1日目〜
<第1レース> 風向110° 風速3m/s
初日のクルーは鰹(1年)。かなりの微風。レース海面にたどり着くまで90分以上かかった。本日は大潮なので、潮がきつい。スタートラインに対して向かい潮であり、風もないので油断すると、流されてスタートの時にラインにたどりつけなくなる。470がスタートした後、風はどんどん左に振れ、下スタとなり、コースは極端なポートロングとなった。海面をみると左海面にブローがあるような、ないような・・。微風ポートロングやからどこでタックをいれるかがポイントとなりそう。スタートは押し返される潮に向かってラインにへばりついて、真中下寄りからスタート。半分以上の艇は上からでた。左の「ブローをとりにいこう」ということで、船団より早めにタック。しかし、これが失敗やった。タック直後に凄いヘッダーが入り、遅れてでた艇団に一気に追いつかれた。そんでも、左のわずかなブローらしきところに入りタック。後は上マークでどのくらいに入るか。結局、右の奥にもブローがあり、上からスタートしてそのまま伸ばしたグループがトップで上マークを回航。ここでの順位は10前後。トップ集団に離されたが、下位グループとも距離はある。前評判が高かった人達はやはりほとんどトップ集団に入っている。微風のまま下マークを回航後、やはりポートロングであったが、ここでもタックポイントがはやかった。上位との差が開いて2上を回航。周りには山口大(10)と香川大(16)。フリーで争う気はなかったのだが、10が「かぶせに来た」と勘違いしたらしく上らしてきた。「そんな事しとったら後続艇に追いつかれるでー」と思いながら、ごちゃごちゃしていた結果、結局前にでることに成功。フィニッシュラインでは、愛媛大(15)とどちらがかったが微妙であったが、結果は負けていた。着順8位。このレースでの反省は初めのレグで、トップ集団は右をせめていたのに、それから離れて早く左に返してしまった事である。「フリートから離れては危険」。
<第2レース> 風向60° 風速4m/s
風は完全に左へ振れてしまい、ハーバーの方からの風となる。潮も変わり、今度のスタートは追い潮。470はリコール艇多数。スナイプもゼネリコの後、黒色旗がでた。微風で追い潮、黒色旗とそろってこれにビビってしまい、最悪の2列目スタート。へこへこ。仕方なく、すぐポートに返し右海面にでる。75が結構せめていていいスタートを決めたように見えたが・・。上マークを回航後、後ろから75、Jo、31。ケト3が徳大である。「こいつはいかん」とあせっても、どうもできない。サイド-下で潮によって膨らんだのを数艇抜くのがせいっぱい。2周目ではまた、さっきの10番(山口大)と鉢合わせ。「またか」っと思ったが、今回はあっさりフリーで抜くことができた。結局、着順13位。教訓、「スタートでもっと攻めろ!」
<第3レース>風向80° 風速5m/s
微風からだんだんよい風が吹き出して、中風となる。潮は時間とともにどんどん強くなるいっぽう。こいつを利用しない手はない。潮のせいか、スナイプのスタートはかなり後ろから流しだす。さっきのレースでスタートをへこったので「せめろ、せめろ」と自分に言い聞かして、前にでる。そのかいあって、なかなかの好スタート。軽い上上のハイクアウト。「おっしゃー!!!」と、クルーともどもテンションが上がった。奇声を発しながら、ハイクアウトでヒールを潰す。中風になってきたので中ほどをシフトに合わして行くのがプランであったが、右海面よりのコースを通る。結果的には、左海面よりを通ったグループが上マークをトップ回航。しかし、31はスタートがよかったぶん5、6位につける。潮がきついので、アビ−ムでどんどん膨らんでいく。ここは、「おさえろ、おさえろ」とプロパー重視。サイドマークの時には、スピード競争していたとこは、かなりオーバーしている。その最も外側にはJo。後で聞いた話では「艇速につられてのぼらした」らしい。ん〜。サイドマーク回航後、ジャイブ無しで定跡通り「潮に向かって突っ込む」。去年はこれによって、ケトから3位まで順位を上げたレースがあったが、今年はどうか。集団から離れるのは、なかなか勇気がいる。しかし、左にいった艇団がラムラインから大きく流されているのを見て、右の正しさを確認。4位で下マークを回航。「このまま順位キープ」と思ったが、上マーク回航後のランニングのコースがまずかった。途中まで、2下のピンクマークが発見できなかったのと、途中までほぼ同位置やった香川大(16)、愛媛大(14)と左、右で別れてしまい、右にいった31はラルに捕まったのか振れのせいか、次にミートする時には10艇身以上離された。さらに、恐れていた後続集団にも下マーク手前で捕まる。香川大は楽〜にフィニッシュしたが、こちらは岡山大(1:笛吹君)、香川医科(17:山野さん)に抜か着順7位と落とす。最悪。教訓:これも「フリートから離れては危険」と、「順位キープ」が徹底していなかった。あやよくば順位をあげよう、と1週目みたいに、右へいったが、レスキュウ−からみていた人の話では、「突っ込みかたが中途半端やった」のと、「微風になった中でのジャイブのやり過ぎ」やったらしい。こいつが原因か。
<第4レース> 風向70°風速3〜4m/s
スタートでジワジワと前に詰めていたら、スタート10数秒前に思わぬフリ−ウォーターをいただく、というかできた。上から3番目ぐらいの位置。あまりに絶好なので動揺して加速が中途半端になる。しかし、場所が場所だけにグットスタート。気分良くレース展開が進んだのは確かなのだが、詳細は思いだせない。しかし、2下回航で植木さんの乗る松山OB(20)にインを取られ順位を落とす。着順5位。
レース終了後「でかい地震があったらしい」というのを聞く。松山大の人のとこでは食器が割れているらしい。地震の揺れ自体は、海上にでていたので全然気付かんかった。しかし、途中で、風もたいしたことがないのに、波が高い事があった。「でかい船でも通ったんか」と思ったが、その船体は見当たらない。オカシイナと思ったが、地震のために起こったやつだったのか。
〜2日目〜
今日のクルーは痛称「エム」こと伊原(2年)。徳大で最もウエートのあるクルーである。しかし、風が吹きそうになく、雨ベタの予感。風よ吹け〜、嵐となれ〜!
<第5レース> 風向50°風速4〜5m/s
願いどおりにはいかなかったが、まあまあの中風。しかし、霧が凄くて視界が悪い。上マークは当然見えないので、本部船に示される「上マークの方位」が頼りである。潮は相変わらず強く、向かい潮のスタート。ここで、新人戦最高のスタートが決まったか、に思えたが加速が足りず集団に巻き込まれる。この辺が課題ですな。470を見ていて、左に凄くながされていたので、「潮に先に突っ込め」という事で右海面に大きく伸ばす。ここまでは、中ほどの位置につけていたはずであるが、上マークで潮にやられてしまった。レイラインにのってもすぐ潮に流されまたタック、という事を3度ほど繰り返すはめに。このモタツキで大きく出遅れる。14、15位ほどか。「ここまで潮が強いなら、ぎりぎりまでポートでアプローチして、かなり多くレイラインをオーバーしとかなくてはいけない」。岡山大(1:笛吹君)が上手いことやっていた。さすが。スナイプはトップと最後でかなりの差がつき、まばらなった。上-サイド-下は愛媛大(15)と徒然。トップグループははるかかなたで霧の中。すでに見えない。下マークを回航する時に、風が大きく右に振れたらしく、スタボーロングになっている。一周目は潮の影響で右突っ込みが正解であったが、2周目は「スタボーで伸ばしてください」というクルーに従い、即タックして左海面に行く。これが、振れ、ブロー両方で正解やったらしく、愛媛大にはミートでへこって抜かれたものの、すでに霧の中に消えて見えなくなって中位グループ(右海面にいったと思われる)をごぼう抜き。470も数艇、スナイプの中に入り乱れている。今度はポートのレイラインまで突っ込んで1周目の教訓を生かす。2上で9位まで順位回復。後はランニング一本であるが、前の艇との差は縮まらず。後ろとも余裕あり。先行艇を見ると、下マーク回航の後のフィニッシュラインまではタイトリーチになっていたので、下マーク回航前にウイスカーをインする(収納する)。前の愛媛大(15)がミスるのを期待しながら・・。運が良かったのか、日頃の行いのせいか、期待通り下マーク回航で15番は、ジャイブ後、ランチャーを返した後のジブ引きが遅れる。「いただきます!」とは思ってないが、後ろからウイスカーをはっていない分、ラフィングして風上突破。そのままフィニッシュ。着順8位。
一上でへこり、下位を一度は覚悟したが、ロングコースは最後まで何が起こるかわからない。中位まで回復できたのでよしとしよう。470ではこのレースで、ピコ(新主将:2年)の3355が着順2位、1位のリコールのため1位繰り上げとなった。おめでとう。後ろから見ていたが、3353はスタートを失敗して、本部船の上からすぐ右海面に突っ込んでいくのが見えた。その後ピンという結果になろうとは。「先に潮に向かって突っ込め!」というのを新ためて実感。470は2周とも、潮の影響で右突っ込みが正解であったらしいが、スナイプは1周目右-2周目左であった。<第6レース> 風向80°風速5〜6m/s
470のスタート後、潮ですごく左に流されていく470のスタボート艇を見て、どうしても右海面にすぐ行きたかった。クルーに「まだ行かないのですか」とせかされながら、追い出しの潮で、かなり後ろから流れだす。無理やり上一からスタート。加速はないが、上スタの分まぁまぁ。しかし、今後はすべきではないスタートであった。風もこの大会中で一番強くなり、フルハイクの一歩手前。重量艇の本領発揮か。しかし、それ以上は吹いてくれなかった。中風なので、真中コースでやや右よりのコースを周りの艇に合わしながら、いったような。まぁ、そんなかんじで上マーク回航の順位は6、7位ぐらい。中風なのでスナイプは艇速差があまりでず、上位と下位の差がほとんどない。トップとも手の届きそうなところなんだけど、下マーク回航の時には絶望的な差となる。ずるずる差が開いていくといったかんじ。愛媛大(14)には下マーク回航でうまいこと、オーバーラップされ水を取られる。無理するつもりがないというか、闘争心が今回かけていたので「2上で抜きゃーいいだろう」とそん時考えていた。下マーク回航後はフルハイクまではいかない中風で、定期的によく振れる。クルーのレグは今回冴えているらしい(自己評価)ので、それに従いトップスピードの維持に全力を注ぐ。レイラインに乗る前のポートで、さっきの14番のスタボートとミートとなり、「前切れるかいなぁ」と一瞬不安に襲われたが、3艇身前をきる。上マーク回航から下マークまでのランニングは非常に長くかんじられた。31の後には愛媛大が2艇続いて回航したのをみて、「ここにはおいつかれたらいかん」とがんばる。ジャイブミスもあったが、リードに余裕があったのでなんとか逃げ切る。着順8位。
<総合評価>
31の個人順位は4位であった。1点差で表彰を逃す。「闘争心の欠如」がこういうところで響いてきた。四国勢では愛媛大に続いて2番目。しかし、スキッパーとしては、OBとのった松山大の植木さんがオープン参加という事で順位にでていないので、実質3位。新人戦前の合同合宿でのレース練があまりにも成績が悪かったので、目標を「順位は去年(8位)を上まわる。四国で3位以内」としていたが、これは達成できた。「思っていたよりかは良かった」というのが今回の感想。岡山大のスナイプ(笛吹君や溜さん)とは、去年以上の差が感じられた。差を広げられたなぁ。スナイプ四国勢の顔ぶれはだいたい把握できた。高知大学だけが今回参加していないので、未知の領域である。今後、インカレまでの半年でどこがどれだけ伸びるだろうか。
レースは、この時点では「どれだけ基本ができているか」で勝負が決まった。艇速もレグも。この合同合宿・新人戦を通じて、今更に「基本動作の甘さ」を認識した、というかさせられた。考えていた以上にできていなかった。この点で、今回のは充実したものとなった。徳島にかえり、今後すべき課題がよく見えてきた。ヨットやりてー。っと、その前に新入生勧誘がまっている。
470の方は5Rでピンを取ったピコ艇が3位入賞など好成績。3353のクルーであるマロン(1年)はデビュー戦でいきなり一位とはうらやましい。個人で表彰される徳大は、僕がヨット部に入ってからは初めて見た。四国の中では1、2位のようだ。「470はブレークすんでー」という予想は当たった。徳島インカレでもブレークしてくれ。今年はチャンスでもあり、勝負の年だろう。
自戦記はこの辺で終わりにしましょうか。牛窓はヨットするには最高の環境やった。OBになっても顔をだしたい所である。