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2009年08月 |
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■2009年08月30日(Sun):向日葵の咲かない夏 「この世界はどこかおかしい。」 道尾秀介の『向日葵の咲かない夏』を読む。満足度★★★★★。ミステリー。小学生が級友S君自殺の謎を探る。キーワードは「生まれ変わり」「皆物語を作る」。「このミステリーがすごい!2009年度版」作家別投票第1位の作品。 オチが凄った。そういうことだたのか・・。作者の誘導にまんまと乗ってしまったわけだ。一晩をまたいで一気に読んでしまった。読ませる著者の力量レベルが高い! 30代の若手の著者ということもあり、登場人物の心理描写が今時の小学生の冷淡さ、ある意味「現実思考」、上の世代には理解しがたいのがうまく表現されている。ミステリーだが、「何となくわかるよ、それ」と共感するとこもあった。 著者の経験はどこまでストーリーに反映されているのだろうか・・。
■2009年08月29日(Sat):女の子ものがたり 「道はどんどんできてるんよ。」 京都シネマで『女の子ものがたり』を観てきた。満足度★★★★★。原作は、西原理恵子の自叙伝。ダメ漫画家が少女時代を回想。テーマは「友達、幸せ」。最後に凄く感動した。昔から回想モノにはとても弱い。 深津絵里のブーたれるダメダメ作家はええなぁ。主人公の小学生時代を演じた森迫永依(もりさこえい)は『憑神』の死神おつや役の女の子。主人公の高校生役は、『北の零年』『SAYURI』で演技が光った大後寿々花(おおごすずか)。子供時代の二人は左利きなので、深津絵里も左利きで演技したのだとか。 原作を読んでみたくなった。タイトルだけに、女性の方が共感してもっと感動しそう。 持田香織が歌う主題歌の「タオ」も良かった。曲名は中国語で「道」という意味。映画の内容を観て、作った曲だそうだ。
■2009年08月25日(Tue):天国はまだ遠く DVDで『天国はまだ遠く』を観る。満足度★★★☆☆。瀬尾まいこ原作。天橋立が舞台。民宿で自殺失敗の女の子が癒される。主演は、加藤ローサと徳井義実。 都会で人間関係に疲れる社会人の心境がちらほら。こんなとこで、「田舎暮らし」をしてみたい願望がくすぐられた。
■2009年08月20日(Thu):ジャーマン+雨 「先生はなぁ〜」。 DVDで『ジャーマン+雨』を観た。テーマは「トラウマ」。不幸な16歳少女がフエ教室を始める、異色作品。満足度★★★☆☆。 横浜聡子監督は1978年生まれ。つまり同じ歳の監督。この映画の次に松山ケンイチ主演の『ウルトラミラクルラブストーリー』を撮った。麻生久美子もでている。
■2009年08月19日(Tue):世界は分けてもわからない 福岡伸一の『世界は分けてもわからない』を読む。満足度★★★★★。分子生物学の話。境界はない。治すすべのない病。癌細胞のリン酸化カスケード。 「世界は分けないことにはわからない。しかし、世界は分けてもわからないのである。」 見事にこの文章に収束するストーリーである。ラッカー研究室のスペクターの神業の話の臨場感は圧巻。研究職の人間として、ドキドキしながら一気に読んだ。実話なとこがまた凄い。こういうことが起こるのも米国らしいなぁという気もした。
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