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2009年07月

 
 
 
 

■2009年07月20日(Mon):終末のフール

「みんなが真に受けたから、落ちることになったんじゃないの」

文庫本で発売された伊坂幸太郎の『終末のフール』を即買いして、読み終えた。満足度★★★★★(4.5)。3年後に小惑星衝突で地球が滅亡するとき、仙台のある団地の各住民の物語。各話の「題名」「概要」「名セリフ」「満足度」を以下に記載。

(1)終末のフール:スペシャル馬鹿な兄貴。「でもさ、許すよ」。満足度★★★★☆。
(2)太陽のシール:妻美咲が妊娠。「俺は最近すげえ幸せなんだ」満足度★★★★☆。
(3)篭城のビール:兄弟が元アナウンサーに復習。「三年間逃げ切ればいいんだろ。楽勝だぜ」。満足度★★★★☆。
(4)冬眠のガール:父の本を全部読む。「誰かと一緒に冬眠したい」。満足度★★★★★。
(5)鋼鉄のウール:練習を続けるキックボクサー達。苗場さん。「できることをやるしかないですから」。満足度★★★★☆。
(6)天体のヨール:天体オタク二ノ宮。「こんな千鶴のいない世界からおさらばだ」。満足度★★★★★。
(7)演劇のオール:擬似家族オールスター競演。「わたしが許してあげるよ。かわりにいつか誰かを許してあげて」。満足度★★★★★。
(8)深海のポール。変人父が屋上に櫓を作る。「死に物狂いで生きるのは権利ではなく、義務だ」。満足度★★★★☆。

この8編の中では、「天体のヨール」が一番良かった。大学生小説の名作『砂漠』の西嶋を彷彿とさせるキャラクター天体オタクの二ノ宮。伊坂幸太郎独特のこのキャラクターが好きなんだな。

誤報だあったとか、奇跡が起きたとかのハッピーエンドなの結末を期待しながら読み進めたが、そこは読者の余韻の中の想像にまかされてしまった。続編を期待?

人類の最後を知らされたとき、人間社会はどうなるのか。そういう場面設定で、伊坂ワールドの登場人物が仙台市内で動きまわり、立体的に交差する。「混乱の世界で、生きることとはどういうことか」を自問する話である。随所に見られる「隕石衝突」をネタにした登場人物のユーモアあるセリフがまた伊坂幸太郎らしく、面白かった。

2008年 の第5回本屋大賞、第21回山本周五郎賞作品の『ゴールデンスランバー』が堺雅人主演で、2010年公開予定だ。この『終末のフール』も映画化することは間違いない。伊坂幸太郎は映画好きというだけあって、作品の映画との相性は良いのだろう。

彼の作品でまだ読んでいないのは『モダンタイムス』だ。文庫本まで待つか、ファンなら今すぐ購入か。誰か持ってないかなぁ。

 


■2009年07月19日(Sun):ブロードウェイ♪ブロードウェイ

「これは私達の物語。」

DVDで『ブロードウェイ♪ブロードウェイ』を観る。ミュージカル「コーラスライン」のオーディションのドキュメンタリー。満足度★★★★★。

19人のキャストに3000人が応募して、審査が進むにしたがい、人数が絞られていく。オーディション風景とともに、この「コーラスライン」が誕生した記録映像も交えて話は展開する。1975年初演の「コーラスライン」の歴史と、再演のための現代のオーディションを交えるストーリー構成の完成度は高い。

原題は「EVERY LITTLE STEP」。日本語タイトルの方が、何の映画かわかり易いな。ミュージカルのオーディションのドキュメンタリーと。ストーリーは、原題のとおり、各ダンサーの8ヶ月におよぶ合否の分かれ目がかかるステップ。「僕はこのオーディションで成長した」というい去って行く不合格ダンサーの背中にこの原題がしっくりくる。

ミュージカル「コーラスライン」の話自体が、ダンサーのオーディションの話なのだ。だから、審査でキャストのセリフは、応募のダンサー自身の心境を代弁するセリフでもある。ダンサーのハングリー精神、プロ魂が素晴らしい。また、随所に現れる「人間性」あふれる審査員のコメントも素晴らしい。ダンサーは審査において、ダンス能力はもちろん、容姿、演技・表現能力、歌唱能力が問われる。プロの世界はまさに「競争」である。

そこで、ふと思ったのは、プロ野球が面白いのは、試合のプレーそのものだけではなく、その背後で繰り広げられるレギュラー争いと選ぶ側の人間性からなるストーリーが面白いからファンは毎日興味を持ち続けるのだろう、と。我が中日ドラゴンズの落合監督とその選手達が戦う日々のニュースから目を離せないのはそのファン心理があるからだろう。

学生の時のスポーツでも、レギュラー争いは常にあったが、「生活がかかった仕事」でのレギュラー争いは、そりゃ熾烈を極めるわな。その「本気モード」のところに、ドキュメンタリーの面白さが現れる。今の研究職はレギュラー争いがあるような無いような。しかし、この映画のダンサー達のような「プロ魂」を持って日々の仕事を務めたい。

 


■2009年07月14日(Tue):パンダフルライフ

DVDで『パンダフルライフ』を観る。満足度★★★☆☆。日本、中国でのパンダの生活。菅野美穂がナレーションをしている。パンダでおなかいっぱいになった。

パンダという動物は、大人パンダも子パンダもユーモラスで動きがかわいらしい。もそもそ動き、笹をむしゃむしゃ食べる姿を見ていると、ヨット部の某後輩の動きに似ているなぁと思った。

 


■2009年07月12日(Sun):ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破

MOVIX京都で『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』を観た。満足度★★★★★。『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』全4部作のうちの第2部。新キャラも登場して、新展開に!映像が凄い。次の「Q」が非常に楽しみだ。

・新しいEVAパイロットが登場⇒真希波・マリ・イラストリアス
・アスカの名前が変更⇒式波・アスカ・ラングレー


■2009年07月08日(Wed):フライング☆ラビッツ

「別腹だから!」

DVDで『フライング☆ラビッツ』を観る。満足度★★★★☆。客室乗務員がJALの女子バスケットボールチームで活躍する話。石原さとみ、真木よう子の二人が良かった。

真木よう子は色々な表情を持つ女優だなぁ。

 


■2009年07月02日(Thu):BOY A

「僕はここにいてもいいの?」

DVDで『BOY A』を観る。更正施設から出所した直後の少年Aの話。世間は犯罪者の過去をなかなか許してくれない。犯罪は、環境による因子が大きい。単純で短絡的な考え方では何も問題は解決しない。だから・・・、というとこが難しい。満足度★★★★☆。


■2009年07月01日(Wed):コミットメント

【コミットメント】(Commitment)責任を伴う約束のこと。責任を負う者の約束に対する強い決意や覚悟の意志が含まれる。コミットメントよりもさらに高い目指すべき目標は「ターゲット」。混同してはいけない。

仕事で社内外から信用を得る方法は、「コミットメントをして、確実に達成する」。このサイクルを行うことができれば、間違いなく信用度は高まる。

一方、「結果的に達成できないコミットメントを連発」「リスクを恐れてコミットメントしない」これではいづれの場合でも信用は得られない。

「この人はコミットメントしているか」「コミットメントを達成しているのか」をチェックすれば、その人が仕事ができる人かどうかはすぐに答えはでる。

ということを今日考えてながら、商社の人と面談した。今月は、今日面談でしたコミットメントを達成できるかな。

 

 
 
 
 
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