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2009年02月

 
 
 
 

■2009年02月28日(Sat):ハルフウェイ

京都シネマで『ハルフウェイ』を観る。恋と進路で揺れる高校生カップルの話。『Love Letter』『花とアリス』を彷彿させるブロジューサーの岩井俊二美学が随所に。満足度★★★★☆。

北乃きいファンにはたまらん映画やろねぇ。成宮寛貴大沢たかおの先生ぶりも良かった。生徒の話を聞いてあげるこんな先生がええなぁ。

 


■2009年02月24日(Tue):オスカー

滝田洋二郎監督の映画『おくりびと』がオスカー獲得! 米アカデミー賞・外国語映画賞受賞。この部門受賞は日本映画初の快挙。ハリウッドでは、広末涼子の人気が急上昇中なのだとか。

久々にニュースで感動した。ここ数年、邦画が元気だったとはいえ、ついにアカデミー賞まで取るとは。かつてないほど、映画作製に資金が集まり「邦画バブル」と言われていると聞いたことがあるが、これを機にさらに挑戦的な邦画をバンバン作ってほしい。面白い映画を観に、こてからも映画館にかよいまっせ!

 


■2009年02月22日(Sun):国王給仕人に乾杯!

「百万長者になるのが夢だった」

京都シネマで気になっていた映画『国王給仕人に乾杯!』を観る。チェコ映画。満足度★★★★★。やはりアタリでんな。

キーワードハ「チェコビール」。富豪邸宅⇒高級ホテルの給仕人⇒収容所の人生。激動のチェコ現代史にも翻弄される。戦前のセレブの世界、そして美女が多数出現。その一人、ヒロインはユリア・イェンチ。このドイツ人女優は見たことあるぞー、とピンときたが、やはり彼女だった。『ベルリン、僕らの革命』『白バラの祈り』『ヒトラー〜最期の12日間〜』にでているドイツを代表する若手女優さん。同じ年齢なのがうれしい。

映画館を出るときに「観てよかったな」と思える良作映画だった。

 


■2009年02月21日(Sat):少年メリケンサック

「ガオー!」

MOVIX京都で映画『少年メリケンサック』を観てくる。満足度★★★★★。監督はクドカン(宮藤官九郎)、おっさんパンクのコメディー映画。主演宮崎あおいの弾けた演技が見物。笑いに笑えて、宮崎あおいの演技が良くて、非常に面白かった。オススメ映画にできるな。

テーマは「パンクとは何か」。芸術的な美しさや感動はないが、「笑い」と「人間臭さ(実際にも臭そう)」と「パンク」がある。もう一度観たいシーンがたくさんあり、DVDを買いたいとも思った。リピート率が高そうな映画だ。口コミで結構ヒットする作品かも。

シリアスな演技は他の女優にまかせておいて、今後の宮崎あおいはコメディー路線を走ってほしい。彼女の演技もいいが、それを存分に引き出すクドカンワールドも見事!

 


■2009年02月14日(Sat):ノン子36歳 (家事手伝い)

10時間くらい寝たら、仕事の疲れがとれてすっきりした。京都シネマで『ノン子36歳 (家事手伝い)』を観る。⇒[予告編]。満足度★★★☆☆。

坂井真紀演じる元女優のノン子。実家の神社のお祭りが舞台。ヒヨコを売ろうとする青年が今時の世間知らずという感じで痛い々しかった。熊切和嘉監督の舞台挨拶に遭遇できたのは良かった。「祭りのヒヨコ販売」は、監督の父親が昔おこなった実話からきているのだとか。姉妹の関係も、監督姉二人の経験からだとか。

女優坂井真紀を観るための映画、ですな。

 


■2009年02月06日(Fri):コンビニ・ララバイ

「私も女ですから」

池永陽の『コンビニ・ララバイ』を読んだ。満足度★★★★★。コンビニ「ミユキマート」に関わる人達が絵ががれる短編集。熟年男と女の話が多い。温厚なコンビニ店長をはじめヤクザ、万引き少女、女優の卵、老人などがでてきて、彼らの話が展開する。本の雑誌が選ぶ2002年上半期ベスト1位になった本。

テーマは「不器用人間の葛藤」。グっとひきこまれる話が多かった。引用される詩人中原中也の「汚れちまった悲しみ」も印象に残った。心を暖めるにはいい小説だ。濡れる場面が多いせいか、風呂の中で読んでいたら、背表紙がいつも以上に濡れた。こうなったら、古本屋では買ってくれないな。

この本が面白かったので、他の池永陽作品、『走るジイサン』(第11回小説すばる新人賞受賞作品)や、『ひらひら』『ゆらゆら橋から』など、が読みたくなった。

 

 
 
 
 
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